活字中毒者の禁断症状

引きこもりが読書感想文を提出するブログ

2021-01-01から1年間の記事一覧

【読書感想文】線は、僕を描く / 砥上裕將

水墨画の絵師である筆者の初めての作品本屋大賞ノミネート作話は、両親を失った大学生が展示会のバイトで水墨画の巨匠に声をかけられて水墨画を始めてのめり込んでいくなかで両親を亡くしたことに向き合っていくというような話全体的な印象としてどの媒体と…

【読書感想文】永遠の出口 / 森絵都

本屋大賞にノミネートされた作品ある女の子の小学3年〜高校3年までを描いた話としか言いようがない…森絵都さんの作品は『ミカヅキ』以来なんですけど大まかな特徴は似ていて時代が流れていく中で特定の人物に着目してる感じがで、それはただただすごい本当に…

【読書感想文】銃 / 中村文則

中村文則さんのデビュー作話は、主人公が河川敷で死体とその横の銃を拾うところから始まって、銃という非日常な殺人のための道具を日常に取り入れた主人公がその銃を宝物みたいに扱っていくうちにそれにどんどん魅了されていく…という話まず第一に『遮光』と…

【読書感想文】野ブタ。をプロデュース / 白岩玄

ドラマ化された文藝賞受賞作話は、自分をキラキラな高校生としてプロデュースしてる主人公がいじめられていた転校生をプロデュースして人気者にするって話この話ドラマのイメージが強くて全く純文学系と思ってなかったんでちょっとびっくりですね面白かった…

【読書感想文】乙女の密告 / 赤染晶子

芥川賞受賞作話は、アンネの日記を暗唱する外語大学の授業を受ける主人公が先生とリーダーの噂を確かめるために先生の部屋に踏み込んだところを密告されて…みたいな話乙女だー悪い意味で乙女だーっていう感じの小説ですね女子大でうっすらとだけど確かな派閥…

【読書感想文】真夜中乙女戦争 / F

エッセイスト?として知られるFさんの初めての小説話は、周りのこと色々なに不満を抱く大学生の主人公が変わったサークル活動をしているサークルに入ってそこの先輩に恋心を抱く。また街で法に触れる行為を平気でしている一方でカリスマ性のある黒服という男…

【読書感想文】愛なき世界 / 三浦しをん

2019年の本屋大賞ノミネート作話は、植物学を専攻している大学院生に恋をするレストランの見習いの話っていうとざっくりしすぎかもしれんけどそんな感じで、これ『舟を編む』のときにもちょっと思ったんですけど今回より身近な題材だった分思ったのが詳細が…

【読書感想文】時が滲む朝 / 楊逸

中国人の方が書かれた芥川賞受賞作話は、学生運動やデモ活動に奔走する主人公が大学時代を過ごした後から日本に来て活動する間の話いやー共感性に欠けますねこれはもちろんこの本がっていう意味じゃなくて自分がですね日本語で書かれてるしそんなにやろうと…

【読書感想文】星の子 / 今村夏子

映画化された今村夏子さんの作品生まれて間もない頃に身体が弱かった主人公の両親がそのことをきっかけに新興宗教にハマる。そのうち主人公が大きくなるにつれてそのことが他の家庭と違うことがわかるとともに叔父が止めようとしたり、姉が家出したりするな…

【読書感想文】遮光 / 中村文則

中村文則さんの初期の頃の作品初めて話は、事故で付き合っていた彼女を亡くした主人公が瓶に彼女の指をホルマリンにつけて持ち歩くほどに彼女の存在に依存していく。主人公は周りの友人には彼女が生きていて理想通りの生活をしているように嘘をついて過ごし…

【読書感想文】変半身 / 村田沙耶香

原案が村田沙耶香さんじゃない方の作品?(よくわからない)『変半身』は、特有の言い伝えや祭りがある島で生まれた主人公が島から出て暮らした後久しぶりに島に帰って…という話この話の帯に、なんとか原人とか色々よくわからないカタカナが並んでてたまたま…

【読書感想文】静かに、ねぇ、静かに / 本谷有希子

本谷有希子さんの割と最近の作品(買った時最新作やったのに最新作じゃなくなった)ネット中毒と社会不適合者の小説『本当の旅』は、自分たちのことを意識高くて人より優れていると思ってる中年男女グループが海外旅行に行って連れ去られる話意識高い系バカに…

【読書感想文】少年と犬 / 馳星周

2020年上半期の直木賞受賞作話は、ある犬が借金を抱えた男、異国から日本に来ていた泥棒、仲の悪い夫婦、娼婦、末期癌を患った老人、少年などの飼い主を渡り歩いていく話で、連作短編集っぽいタイトルから御涙頂戴系の動物系のほっこりかと思ったらちょっと…

【読書感想文】モダンタイムス / 伊坂幸太郎

『魔王』の続編話は、システムエンジニアの主人公が会社の仕事として謎のシステムのアップデートを頼まれ、そこに書かれていた暗号を解読しようとして事件に巻き込まれる。その事件には国会議員の男が昔解決した中学校で起きた大量虐殺事件?と関係していて……

【読書感想文】奈落 / 古市憲寿

古市憲寿さんの3作目話は、国民的な人気の歌手として活躍していた主人公がステージの奈落に落ちて1ヶ月間意識を失う。意識を取り戻した後も動くことも喋ることもできなくなった身体でベッドの上で過ごす十数年間の話この話全体を通してとにかく絶望的で自分…

【読書感想文】犬も食わない / 尾崎世界観・千早茜

とても好き話としては、秘書の仕事を真っ当にしている女性と工事現場?で働いている怠惰な雰囲気をもつ男性が出会ってから同棲するようになってからの話この本はダメな男とめんどくさい女の話として紹介されてるけど女の人の方はめんどくさいって印象はなか…

たまには最近の心の話でも

なんとなく普段人と喋りたくないなぁって思ってたら2ヶ月経ってたずっと紙の中に意識をもっていこうとすると疲れるし人間らしさ失うもんなんやなぁでも本当に人と喋らないことを貫き通してると自分の中の整理がついたのか、たぶん精神的に整理されてその結果…

【読書感想文】ある男 / 平野啓一郎

本屋大賞ノミネート作平野啓一郎さんの作品は初めて読んだ話としては、バツ1で再婚した女性が再婚相手の男性を林業の仕事で失う。その後その男性が戸籍上の名前と一致しない人物であることがわかる。その人物は誰なのか、そして戸籍上の人物はどうなったのか…

【読書感想文】授乳 / 村田沙耶香

村田沙耶香さんのデビュー作で群像新人賞受賞作この本は3つのお話で構成されていてそのそれぞれが言い方に語弊があるかも何ですけど特殊性癖の話?になりますねそれぞれについて書きますね『授乳』は、若い男性の家庭教師を雇われた主人公の女子中学生が自分…

【読書感想文】魔王 / 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんの、、、何作目かわからんくなった話は、自分が思ったことを相手に喋らせることができるという超能力をもった主人公兄が独裁者のようにも思えるカリスマ性をもった首相候補の国会議員と対決しようとする前半と、前半の5年後に主人公弟とその妻…

【読書感想文】死神の精度 / 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんの8作目人の死を可とするか見送りとするか判断する死神目線で語られる連作短編集でコールセンターで働き、死にたいと思っている女性・組から裏切られたヤクザ・別荘の連続殺人事件に巻き込まれた人々・向かいのマンションに住む女性に片思いし…

【読書感想文】Red / 島本理生

島本理生さんの官能小説?たぶん話は、夫と夫の母親と娘の4人で暮らす主婦である主人公が大学生時代に愛人関係に会った男性に再会する。久しぶりに会った彼は離婚していて身体の関係を求めてくる。夫の家族に対するストレスを抱えた主人公はそれに次第に応じ…

【読書感想文】四畳半タイムマシンブルース / 森見登美彦

2020年に出版された四畳半シリーズ的なやつの第3弾話は、京都の古い宿に下宿している主人公が映画サークルの撮影をし、エアコンのリモコンを壊してしまった次の日にタイムマシンが部屋にやってくる。主人公たちは1日前に戻ってエアコンのリモコンを取り替え…

【読書感想文】グラスホッパー / 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ第1弾話は、妻を車に轢かれてなくした主人公がその犯人に復讐するために教師をやめ、触法行為を躊躇なくする会社に入社する。そこの指令を受けている途中で、目の前で復讐相手が何者かに車道に押し出されて殺害される。その殺害を…

【読書感想文】乳と卵 / 川上未映子

芥川賞受賞作最初タイトルだけ見た時に完全にお菓子作りとかパティシエ関係やと思ったわ愚かだなぁ…話は、東京に住む主人公のもとに夜の仕事をしている妹とその娘がやってくる。妹は豊胸手術をするためにやってきたが、娘はしばらく喋らずに筆談で会話をする…

【読書感想文】どうやら僕の日常生活はまちがっている / 岩井勇気

ハライチの岩井勇気さんのエッセイ2冊目ひっっさしぶりにエッセイ読んだんですけどやっぱ面白いですね書かれている内容は毎週木曜日の24時からやってる『ハライチのターン』のフリートークでお話されていたことなんでほとんど聞いたことある話ではあるんです…

【読書感想文】崩れる脳を抱きしめて / 知念実希人

本屋大賞ノミネート作話は、研修医?として広島の病院から数ヶ月だけ神奈川の終末医療がメインの病院に勤務することになった主人公がそこで脳腫瘍を抱えた女性と出会う。彼女の病室で話していくうちに主人公自身の過去と向き合うことができ、彼女に惹かれて…

【読書感想文】チルドレン / 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんの6作目話は、陣内という男の身の回りで起こる出来事の数々をまとめた連作短編集特に好きだった2つの話を以下にバンクという話は銀行強盗の人質になった主人公たちが強盗と銀行員との関係性を推測して解放されるまでの話チルドレンという話は…

【読書感想文】意識のリボン / 綿矢りさ

綿矢りささんの短編集表題作の『意識のリボン』は母親を早くに亡くし、父親に長生きすると誓った主人公が車にはねられて生死の境を彷徨う話1番好きな『岩盤浴にて』は岩盤浴に来た主人公がそこにいた中年女性の2人とかヨガをする人たちとかに対してひたすら…

【読書感想文】走ル / 羽田圭介

いつかの芥川賞の候補作話は、倉庫にしまっておいた自転車を組み立ててみると速く走れて、陸上の朝練中になんとなくその自転車に乗ると学校サボりたくなってそのまま東京から青森まで何日もかけて進んでいく中で主人公がいろいろと考えていくという話羽田圭…