いつかの芥川賞の候補作
話は、倉庫にしまっておいた自転車を組み立ててみると速く走れて、陸上の朝練中になんとなくその自転車に乗ると学校サボりたくなってそのまま東京から青森まで何日もかけて進んでいく中で主人公がいろいろと考えていくという話
羽田圭介さんの作品は『ミート・ザ・ビート』に続いて2作品目なんですけど
ふとしたらあれこの本何だ?って思うんですね羽田圭介さんの作品って
最初に読んだ純文学が確か『ミート・ザ・ビート』で本当にただの日常で
現代アートみたいなんですね
これを何もない話って言ってしまうとこっちがセンスないみたいに思われそうな
今回の『走ル』も困惑に次ぐ困惑だったんですけどまあなんとなく良さは伝わってくるかなって
朝練中にも関わらず自転車で学校から遠ざかっていくのが若き日の衝動と安直さみたいなので
彼女がいるのに引っ越した同級生に惹かれてる部分があるところとか彼女を少し見下した態度とかも若さゆえの心を表しててみたいな
その辺りはわからなくないんですよ
ただやっぱめちゃくちゃ良いかと言われると
そこは困惑よなって
言ってしまえば高校生がずっと自転車漕いでるだけなんで
最初から最後まで
これを書こうと思って実際に書くのは大変だとは思うんですけど
んー困惑
純文学って自由な文学だって羽田圭介さんは言っててその自由さはどの作家さんよりも伝わるんですよね
芥川賞受賞作も読んでみなきゃな