本屋大賞にノミネートされた作品
ある女の子の小学3年〜高校3年までを描いた話
としか言いようがない…
森絵都さんの作品は『ミカヅキ』以来なんですけど大まかな特徴は似ていて時代が流れていく中で特定の人物に着目してる感じが
で、それはただただすごい
本当に1人の人の人生を矛盾なくじっくりと書き上げる才能ってそれだけで稀有で高い価値のあるものだと思うんですよね
しかもそれがマンネリ化してなくて
とはいっても日常性は欠いてなくて
そのバランスがエグい
特に印象的なのが
いわゆる反抗期の描写で
これまで正しいと思っていた親が犯罪に近いことしていたこととか倫理的にちょっとっていうことをしていたってわかることで
これまで信じていたものが信じられなかなった結果ちょっとグレるっていうのが
連続して読んでいくと
先生を魔女みたいって言って可愛らしかったのにどうしちゃったんだよって思う気持ちも多少はあるものの
久しぶりに中学生になった時の感覚を少しは思い出せたかなって思いますね
普段外側から中学生とかを見ていても
案外その感覚って覚えてなくて
小学生と中学生を混同してしまいそうになることに少しの危惧を感じましたね
本当に自立して物事を客観視できるようになる時期なんで
でもよく考えたらその時期にみんな一気にその変化が来るのって不思議だな
本当の意味での自我の確立がその時期なのは
それまでは愛着を受ける立場で人と繋がろうとするようにする期間でそれ以降はそれに基づいて人間への愛をもった状態の個人として確立する時期なのかな
あぁ…