伊坂幸太郎さんの、、、何作目かわからんくなった
話は、自分が思ったことを相手に喋らせることができるという超能力をもった主人公兄が独裁者のようにも思えるカリスマ性をもった首相候補の国会議員と対決しようとする前半と、前半の5年後に主人公弟とその妻の2人が主人公の後半からなる。後半は10分の1の確率までなら1の確率にすることのできるという超能力をもった弟がバードウォッチング的な仕事をしながら妻にも内緒でこそこそ動いてる様子が描かれる話
正直に言うと後半はあまり何かが起こった感じはなくて純文学にも近い印象でこれだけだとあまり捉えどころがなくて
続きのモダンタイムスでその辺りがちゃんとわかるように書いてあるって聞いたんでそれもセットで読まないとですね
それに対して前半はベートーベンの魔王を主題として描かれていて
伊坂幸太郎さんの作品としては珍しくて政治的に攻めた作品で不気味でよかったですね
反アメリカ思想に向かっていく世間の流れに主人公が違和感をもってその流れをどうにか止めようとしてるのが日頃違和感を抱かざるを得なくてモヤモヤしてる身としては親近感湧いて楽しかった
めちゃくちゃ伊坂さんらしいなって思ったのが弟の妻が電気を消すときにどんな状況でも
消灯ですよーって言う
っていうのがもうド伊坂さん
何の意味もないことでも少しだけなら粋な雰囲気があるのがあんまり他の作家さんでは見られないんで読んでて嬉しくなりましたね
こういうちょっと暗鬱なの好きですね
『チルドレン』とか『死神の精度』とかどちらかと言うと明るめの作品を続けて読んでいたんでこういう作品来ると安心しますね
自分が読んでいいやつだって思う
もう無理だ
先に続きの『モダンタイムス』読もう