本屋大賞ノミネート作
話は、研修医?として広島の病院から数ヶ月だけ神奈川の終末医療がメインの病院に勤務することになった主人公がそこで脳腫瘍を抱えた女性と出会う。彼女の病室で話していくうちに主人公自身の過去と向き合うことができ、彼女に惹かれていく。研修期間を終えた主人公が広島に戻ると彼女の訃報が届いて…という話
知念さんの作品で初めて本屋大賞にノミネートされた作品で読み始めはキャラクター文庫っぽさが少しあるかなって印象あって
スムーズに読み進められましたね
最後の30ページくらい残したときに
えっ何これ、さすがに無理あるやろ
あんまり面白くなくない?って思ってしまったんですけどそこからの裏切りで一気に面白くなりましたね
やっぱり知念さんの作品は面白かった
で、内容どうこうより
自分がネイティブに近いところの方言めっちゃ気になる
なんかめっちゃ方言強い部分とそうでもない部分の差を感じて
いやここはこういうやろとか急に方言強くなったなとか思っちゃって
そこが気になってしょうがなかったんで方言を書くのって難しいんかなって思いましたね
親近感はあったんですけどね
内容の話で言うと
脳腫瘍とかいつ亡くなるかは分からないけど余命宣告だけされてるみたいな状態って精神的にやられると思うんですけどそんな状態で過ごす過ごし方として絵を描いて過ごすのってリアルな気もして
持続的で終わりのない趣味をするやろうなっていうのは自分でもそんな気がするんで共感ですね
あとこの作品で豪華な病室のことをダイヤの鳥籠って言ってて
それもなんか切ない話やなって
終わりが何となく見えている時にお金のかけられた部屋にいてもその負担を他人に強いてるって感じると耐えられんよなって
全体的に切ない部分も多いけど最終的な展開はハッピーエンドと言えるかどうかは微妙なところもあるけど良い空気感の終わり方で良かったかなって思います