映画化された今村夏子さんの作品
生まれて間もない頃に身体が弱かった主人公の両親がそのことをきっかけに新興宗教にハマる。そのうち主人公が大きくなるにつれてそのことが他の家庭と違うことがわかるとともに叔父が止めようとしたり、姉が家出したりするなかで宗教の活動に参加しながら子ども時代を過ごしていく…という話
なんかなぁ
新興宗教っていうと嘘っぽいんですけどそれがもともと自分のためだったって考えると少し辛いよなって思いますね
どれだけバカみたいなことしても心は正しいと全てを否定する気にはなれないですしね
その環境がおかしいと思って家出した姉がグレる形でしかその環境を抜け出せないのもよくわかって
子どもの頃の環境って家庭環境と社会が一体化してるから家庭環境が間違っていると感じたら社会からも反かなきゃ難しいもんなぁって
宗教ってよく言えば思考の枠組みで
それを大人になる段階の大学生が選択肢のなかから選ぶときに気を衒って新興宗教とか危ない団体にハマるのかなとも思いましたね
この本読んで
あと子供の頃同級生の両親が新興宗教の代表みたいな人たちで
家が教会だっていう人がいて
その人の家見ると一見普通の家なのにそれを教会としていることに対して違和感もってたんですけど
何となくその違和感が
人の思想に頭が囚われて見るものの見え方も変わってしまうことへの不気味さを幼心に感じたのかなとも思って
少し合点がいきましたね
ただ正直映画との親和性が著しく低いとは思いますね
最後のあたりって文章だからこそ出る微妙なニュアンスがあると思って
それが映像になると結末にプラスマイナスの印象が少なからず含まれると思うんで
そうなるとちょっと陳腐に感じるんじゃないかなって思うんですよね
面白かったけど映画は遠慮しようかな