芥川賞候補作
あらすじ
主人公のミワはネパール出身の大学生であるミー
と家をいくつも買って在日外国人に貸し付けるというグレーなビジネスをして生計を立てている。
そのことをIT会社の社長の元夫に詰められるがミワは従うことはなく…という話
加藤秀行さんの作品は気になってたんですけどやっと読めた
想像していたよりも読みやすい文体で話も企業に深く関わるような社会人の話だったから共感性も高くて今読んで良かったな
では具体的に良かったところを2つほど紹介
1つ目は、元旦那の会社の株を半分持ってる状態
ここで紹介するにしては枝葉も枝葉の内容なんですけど
誕生日にもらった株を今でも持ってるのってすごく良かった
増大していく株価の価値と過去の後悔の気持ちが
情動は残ってないけど状態だけが残ってる感じで
すごく良かったですね
株と記憶の共通点ってあるもんですね
2つ目は、人生における仕事の意義
現代において仕事っていうのが
お金を稼ぐことと社会貢献すること
そして自分の生きがい
みたいに色んなものを兼ねてると思うんですけど
まあそんな上手い話ないですよね
自分の生きがいを何に見出すかは自由だけど
お金を稼ぐことと社会貢献って両者のシステムが全然違うのにイコールになるわけないよね
ってのを考えたな
優秀なミーが
グレーな仕事をしていることと
ITの会社で働くこと
両者の違いってそれほど大きくないし
自分自身あまり感じないな
人間関係も仕事も
現代の色んな制度があるから成立してるし価値があったりなかったらして見える
結局そんなもんだよねって思いました
という感想
面白かった