活字中毒者の禁断症状

引きこもりが読書感想文を提出するブログ

【読書感想文】 喋々喃々/ 小川糸

とってもハートウォーミングな不倫の話

というに尽きる


ほんとに清々しく反吐が出るかと思った

っていうレビュー多いかと思ったらそうでもなくて驚いた

出てくるやつ全員嫌いになれるなって思います

実際にいたらたぶん誰一人に対しても心開けないなって


本の感想みたいなのでとても共感なのが

既婚者に対して会って何回かですぐ下の名前で呼んでっていう女が無理みたい感想があって本当にそう思いますね


あと個人的に思うのは、結婚指輪したまま2人で出掛けようかって言ってくるような奴にまともな奴がいるわけねえだろって

誠実で優しくてみたいな

そんなわけあるかって

今日は綺麗な夜空だから一緒に見たくてみたいなことを言うたびにその間放置されてる子供のことが過ぎって何やこいつって思いながら読んでしまいましたね


ここまで本の登場人物に対する嫌悪感を書いてきたんですけど

だからといってこの本が質の低いものかと言うとそれはまた別の話ですね


小川糸さんの頭お花畑系の人の言動の描き方がとても上手くて

本当こういう倫理観と道徳観の持ち主に限って食べ物に対する感謝とか説こうとしてくんだよな

って思いますね


これが不倫する人にもこういう心情の葛藤があるんですよ、分かってくれますかって意図じゃなくて

これが不倫するような奴の頭の中身だぜ

みんなで見てやろうぜ

って意図だったらだいぶ筆者のこと好きになれますね


後者じゃない気がしますけどね


【読書感想文】火のないところに煙は / 芦沢央

2019年本屋大賞第9位

ということで購入

本の帯じゃないや縦の部分?の字体と色合いがカッコいい


これが本屋大賞ノミネート作ということで読んだんですが、これに似た本があるよって言われたら絶対に読まないです

面白くはあったけど


主人公の私が筆者のように書かれているスタイルで、内容は私とその周りの人々に起こった奇妙な話が短編っぽく書かれているようなやつ


で、簡単に言うと怪談話と怖い話のオンパレード

幽霊こそ出ないもののめちゃくちゃ人は死ぬし、人の怨念みたいなものはとても強く描かれていて、短編チックではあるけど話は繋がっているから一応最後まで読んだ

でも怖い話が無理なのでもう無理って思いました

最後の方、こんなに怖い話やったら泣くぞオラって思いながら細目で読んだのでちゃんと内容覚えてないです


ジャンル的にはホラー小説って言うみたいですね

なんで怖いの読みたいんだろう

わからない


霊感がなくはなくて、ときどき感じるものがあったときに具合悪くなるような体質してるから娯楽として楽しむ余裕がないんですよね

他人事じゃないし

ただ思うのはこの本の中で幻覚が見えて叫んでとか倒れてみたいな描写があって、というか割とホラーに悲鳴とか叫び声って必須だと思うんですけど自分なら悲鳴とか叫び声とか一切出さない自信あるなって

無口で感情がちょっとあれな人種を舐めるなよって言いたい 

自分くらいになると誰にも見つからず悟られず都会の真ん中でも樹海であるかのように息を引き取るねって思う


もう読まない


【読書感想文】食堂かたつむり / 小川糸

最近の本屋大賞でよく小川糸さんの名前見て、読んでみよって思って読んだ


内容は恋人に何もかも持って出ていかれて何も無くなって声も出なくなった主人公が実家に帰ってそこで食堂かたつむりっていう食堂を開くっていう話


最初読んだときに恋人のインド人の回想にスパイスの匂いがとか言い出したからこの本大丈夫かって思ったけど全体的に読みやすくて面白い印象やったかなって


メニューが決まってなくて相手との面接によってメニュー考えるっていうのはこれからの社会ってそうであるべきだなって思いますね

科学技術は進歩しているのに少子化で人口が減ってる現状で個別的であることって結構需要があると思うんですよね

一人ひとりに合わせたものを提供することって一人の人として向き合わないとできないことだし情報社会の反動でそういうブームが巻き起こりそうやなって


ただ言ってしまうとこの本、自分には合ってない感がありまして

というのももう少し毒が欲しいなって思う気持ちが少々なのと何より出てくる料理半分くらい体質的に食べられんのよって

これは自分が何も考えずにこの本を買ったのが悪いですね

出てくる料理想像しては、これ食べられんなっていちいち暗い気持ちになって

クライマックスで出てくる料理に関しては100%食べられんで全く感情移入できんやって


この本、食べるのが好きな人が読むべきやんな




【読書感想文】かわいそうだね? / 綿矢りさ

前情報は何もなく、『蹴りたい背中』が面白かったから読んだ


内容は、デパートで働いている主人公の女性の恋人の家に上がり込んだ元彼女とそれを庇う恋人に対しての心情やら何やらの話

美人の親友をもつ主人公の話

の2本立て


蹴りたい背中』を読んだときにも思ったんですけど、どの小説の主人公よりも綿矢りささんの主人公と仲良くなれそう

心を落ち着けるためにその場にあるもので妄想するところだったり、かわいそうって言葉に違和感をもったりっていう感覚がとても近くて読んでて嬉しくなるなって


人の外見で真面目そうだとか弱そうだとか信用できそうだとかって馬鹿みたいなこと言ってんじゃねえぞってことなんかな

伝えたいメッセージがあるとすれば

人間観察ばっかしてきた立場からしたらその人の性格が骨格だったり肌の色だったりに反映されることってあんまりない気がするのでその面には大変共感

人ってどれだけ外見取り繕ったとしても目と手と表情筋の動きで大体どんな性格かとかどういう人生送ってきたかってある程度までなら分かると思うんですよね

そのあたりのことに一石投じるというか、もうそういうのやめろやってめちゃくちゃにしてる感じがとても良かった


読んでてストレス発散になりましたね

この主人公が嫌いだっていうタイプの人は自分も嫌いだな




【読書感想文】博士の愛した数式 / 小川洋子

本屋大賞第1回目の1位、小川洋子さんか

小学生の頃ラジオ聞いてたな、読も、で読んだ


事故によって記憶が80分しかもたなくなった元数学科の大学教授と家政婦さんとその家政婦の息子の話


記憶があまりもたないみたいな話ってまあまああってどれも大まかな展開は似てるところあると思うんですけど、その切なさの表現として恋愛小説にすることが多いと思うんです

だから記憶がもたない人が高齢のしかもそこまで関係性が近すぎない人目線って案外珍しいなって

共感できるところが他の面白いと言われる小説に比べるとだいぶ薄いと思うけど面白いのは不思議ですね


とはいえ個人的には感じることもあるんです

高校の数学がとても嫌いだったんですね

それは3年間で習う内容にしては量が多くて奥が深すぎる

教育というよりは趣味に付き合わされてる感が強いと思うんです

高校の数学の内容っていろんなことを無視してて飛ばし飛ばしになっちゃってて、なんだか小学校の歴史みたいだなって思って面白くなかったんです


でもこの本読んでみて改めて数学の本来あるべき姿ってこうだよなって思ったんですよ

目にする数字に親近感を覚える魔法をかける存在みたいな

例えば今から10年間高校の教科どれか1教科突き詰めなさいって言われたなら1番楽しいのってたぶん数学だと思うんです

なんか今の教育課程って完全にそういうの無視して学歴社会の一部として利用してるだけなんだなって少し寂しくは思うんですよね

仕方ないことかもしれないですけどね


あとこれ読むと急に素因数分解したくなる

素因数分解中毒になる





【読書感想文】真夜中だけの十七歳 / 櫻いいよ

櫻いいよさんって、もともとケータイ小説の人で、たぶんメインターゲットは女子中高生かな


いやー最初は本当に心の底から馬鹿にするつもりで買ったんですよ櫻いいよさんの本を

そしたらまあ心が浄化されますわ

真っ黒な心をホワイトニングするために読んでてもう5冊目かな


内容は22歳か23歳のOLが何もかも嫌になって夜に高校時代の制服着てストレス発散してたところに主人公の男の子が出会って高校生だと思って、から始まる恋愛ストーリーみたいな


で、櫻いいよさんの本ってなんか自分でも読んでて許されると思われるレベルではあるんですよ

少女漫画とか読んでみたときは完全に疎外感あって読むのやめたけど、登場人物がキラキラってより軽めに病んでるみたいなことが多くて読みやすいんですね

この本も300ページ近くあるけど2時間もかかってないんじゃないかな読むの

ほんとにサクサク読めますわ


23歳って高校生に見えるかというと人によっては問題なく見えますよね

自分でも当社比ではちゃんと歳とってるけど周りと比べたら歳下に見える方だしな

高3とか怖いしな

って思うと、女性なら尚更ですよね

化粧とかあんまりしてなかったらだいぶ若く見られることとかありそうですよね

20代前半とかだと

そう考えるとこの本も成り立つよな

ただ他に読んでる本とのギャップが凄すぎてあまりに一途で驚きますね

数年ぶりに会うかね、忘れとるやろって


あっでも櫻いいよさんの本が読みやすいのってモラハラを感じないのも結構あるかもな

こんな言い方角が立つけど、女性をターゲットにした本って割とモラハラが多いのが気になることが多いんですけど、櫻いいよさんの本でそれを感じたことはあんまりない気がしますね

ちゃんと男女ともに好感がもてる

もっとそういう本が読みたいなー、スターツ出版集めしよ







【読書感想文】生きてるだけで、愛 / 本谷有希子

本谷有希子さんの本は『異類婚姻譚』、『嵐のピクニック』に続いて3冊目なんですけど、先に読んだ2つが短編集だったんで初めての中編小説ですね


内容は躁鬱病で過眠症の主人公が何にもしたくない、する気にならない状態でのいざこざなど

って感じ

で、本谷有希子さんの本では綺麗事は一切許さないっていうほどの心を感じるくらい主人公や登場人物が利己的であったり、体外的な悪意が全面に出てたりというような特徴があるんで世界観は決して嫌いではないんですね

でもだからこそ読んでてダイレクトに心に来るものがあって、読んでて助かるような気持ちになる人は結構多いんだろうなって思いますね


今回の主人公の気持ちとてもよくわかるなって

年中無休で寝れない起きれないの身としては過眠症が他人から見たら怠惰にしか思われないっていうのも共感しかないし、他人からの介入に対して否定的な態度とってしまうのもよくわかるし

そうなんよって何回も言いたくなる


ただ気にかかることがあって

本谷有希子 おすすめ で調べたり、

Twitterで 本谷有希子 で調べたりしたときに他の本と比べてこの本が異常なほど出てくるんです

そこまで突出してるかっていうのはあって

これまで読んだ2冊も結構好きで、しかも芥川賞受賞したのは『異類婚姻譚』だから、この現象なんなんやろうなって

躁鬱病と過眠症に共鳴する人が多いってことなんかな

わからんな

病院行かなきゃなって思うな