エッセイスト?として知られるFさんの初めての小説
話は、周りのこと色々なに不満を抱く大学生の主人公が変わったサークル活動をしているサークルに入ってそこの先輩に恋心を抱く。また街で法に触れる行為を平気でしている一方でカリスマ性のある黒服という男に出会う。主人公は黒服とともに映画館を作って楽しむが次第にそれにも飽きて、不平不満をより直接的な形で発散する"真夜中乙女戦争"という名の計画を立てていき…という話
この小説はエッセイと小説の間のような感じで
固有名詞も多いし、言葉遣いとかも今っぽいし
って感じなんで個人的にあんまり好きじゃないですね、文として見た時は
でもFさんのエッセイ読んだときも思ったんですけど苦手なのに好きなんですよね
文体が苦手で内容と展開が好きで
でもこの内容と展開にはこの文体が合ってて
っていうよくわからないパラドックスですね
この小説がもつ都会性は
くじらさんの『悪者』とか
ぼくのりりっくのぼうよみさんの『sub/objective』のようなメロウなシティー感があって
その辺りの曲流しながら読むとエモーショナルが溢れ出しますね
若者特有な脆さとエネルギッシュさに泣きそうになる
この小説で書かれてる破壊衝動の部分がめちゃくちゃ共感ですね
全部がハリボテにしか思えないような
表面と内情が違いすぎることに絶望したときに感じる反発心がとてもわかる
自分が1番病んでたときの理想郷のような世界が書かれていて
でも一度壊れ始めると指導者すらも関与できないうちに崩れていってしまうのが切なくて
冷たい空気感の空虚だなぁって
映画化するみたいですね
映像だとどういう風になるのか楽しみだなぁ
絶対映画が似合う