引くほど前に買ったやつ
久しぶりに読んだミステリー
あらすじ
放課後、高校の体育館のステージ上で何者かによって放送部部長の朝島が殺害されていた。犯行時間は10分程度。しかし上手と下手の入り口には鍵がかかっており、密室状態であった。卓球部の袴田柚乃は卓球部部長である佐川にかけられた疑いを晴らすべく、二年で1番の学力を誇る裏染に助けを借りに行き…という話
純粋なミステリーとかあんまり好きじゃないので読まないんですけど
これは装丁が可愛くて5年前とかに買ったんですよね
でもやっぱりミステリー読む気にならなくて久しぶりに読んだ
読者に迎合されるために作られてる感があまり好きじゃないんですけど
普段よく読んでる純文学とかと頭を切り替えて読めば楽しめるよねって思った
ただミステリー読まなすぎてこの作品はこのトリックがすごくてこの展開がめずらしくてとかが全然わからない
だから自分が良かったって思ったことしかわからん
では良かったところを2つほど紹介
1つ目は高校の体育館が舞台であるところ
高校の体育館っていう多くの人がイメージしやすいところが舞台になっていて
部活や生徒会など放課後の様子の状況も踏まえながらの推理だから理解しやすい
高校生の文化ならではの物事も多く出てきてあんまりミステリーで高校自体が舞台のものに触れたことなかったから新鮮に感じられて面白かった
2つ目は最後の展開
どうしてもミステリーを避けてしまう理由として動機と行動の解離に違和感を感じることがあるからっていうのがあるんですよね
心理的な流れを考えた時に殺害の方法や計画の立て方に動機が直結しなさそうなのを見ると冷めてしまって
本作もそんなことで殺すまで行くかなって感じだったんですけど
最後の最後の逆転でそこの辺りが腑に落ちたし
それによって面白くなるし
皮肉的な要素も足されるし
とても良かった
改めてミステリーを書くのって大変だよなって思う
小説を書く能力に加えて矛盾のないどこにもないトリックを考えていかなきゃいけないのって大変すぎるもんな
これだけ新しさを感じられるのって想像以上にすごいことなんだろうな
たまにはミステリー読もうかな