どうでもいいけど、ゆりあの予測変換って結構上位で柚莉愛って出るん不思議
あらすじ
あまり売れていない3人組のアイドルグループ「となりの☆SISTERs」のセンターである柚莉愛は話題性の獲得のためにライブ配信で倒れたふりをすることを強制される。しかしそれがきっかけとなって炎上し、柚莉愛には誹謗中傷が多く寄せられてしまい…という話
全体としては柚莉愛視点と謎のファン視点が交互になって物語が進んでいく
途中までアイドルとしての活動の紹介みたいな感じで特別面白いって感じではないけど
炎上後の色々な展開がスピード感あって
そこまで長くないのに展開がはっきりしていて面白かった
では具体的に良かったところを2点ほど紹介
まず1つ目は
売れないアイドルグループのリアル
アイドルをテーマとした小説でライブ配信とか握手会とか描かれる対象としては特殊性はそれほどないと思うんですけど
ファンの様子とか心理描写とかがとても丁寧だし面白くて
アイドルという立場を想像して書いたってよりは実際に観察して書いたっぽい感じがする
本当はどっちなのかわからないけど
握手会でどういうファンがいて
どういうファンが良かったり悪かったりするのかがよく伝わってきて
とても良かった
2つ目は謎のファンの正体と最終的な展開
主人公の柚莉愛とともに描かれる1人の引きこもりっぽいファンが炎上騒動を起こすんですけど
そのファンの正体が驚き
って言っても何となくは想像つかんこともないんですけど
それよりもこの小説のすごさはさらにもう一歩踏み込んでるところで
炎上を起こしたことで炎上を起こした当人が想像もつかなかったところまで事態が発展してしまっていて
それが結果的に炎上を起こした本人にまで悪影響が及んでいくのが面白かった
これだけ短い本でちゃんとしっかりした構成と面白さ兼ね備えられているのすごいよなぁ