芥川賞受賞作
話は、
お寺でお坊さんをやっている主人公と交流のあったウメさんというお婆さんが予言した日に亡くなるという出来事があって、それをきっかけにして主人公もその妻も2人の間に授かったはずの命を通して生死に向き合うようになるという話
筆者の本職がお坊さんっていうこともあって
お坊さん目線の死生観って聞いたこともなかったんで面白かったですね
一番面白かったのが輪廻転生を物質的に説明していたり、魂というのを中性子の状態で説明していたりっていうところで
これまでにそんなこと全く考えたことがなかったんで
めちゃくちゃ面白かったし、魂を物質的に説明されると魂ってあり得るじゃんって思って
とても前向きな気持ちになれましたね
物語的には
色んな人から貰った包装紙を1つにしていくという趣味のある主人公の妻がいて その結果できたものが最終的な展開に結びついているのが純文学っぽさあって良いのと
やっぱり光と魂みたいな実際にこじつけようとするのが難しいようなものを物質的な理論から結びつけてるのがすごい
純文学的な小説読んでこんなに明るい考え方に変わることってあるんだって思いましたね
面白かった