本屋大賞2019の第3位の作品
話は、第二次世界大戦後のドイツでアメリカ軍の食堂で働いているアウグステが戦争のときにお世話になったクリストフ殺害の容疑で警察に呼ばれる。アウグステは自らの容疑を晴らすためにユダヤ人のカフカとともに被害者の甥に会いに行くという話
この本全部で500ページくらいあると思うんですけど最初の200ページくらい登場人物多いし、地名も多いし、あと主人公になんの思い入れもないのに話が進むんで訳わからなかったんですね
読むの挫折しそうなほど
だから200ページ読むのに1ヶ月くらいかかったんですけど
そこからが読みやすくて読みやすくて
最後の200ページくらいは1日で読むことができましたね
この本は最初歴史物っぽいのかとおもったんですけど
歴史物×冒険譚×ミステリーみたいな感じで
カフカとアウグステが戦後混沌とした状況下で騙されたり騙されそうになったりしながらお互いのことを信じ合って進んでいくのが
なんか読んだことある感じやなって思ったら
って
だからベルリン版ゴールデンカムイやと思ってたら結構最初から読みやすかったかなって
最初わけわかんないんですけど
幕間として過去の話が出てきてそこでだんだんと謎が明らかになっていって最後には結構などんでん返しがあってとにかく面白かった
内容についての感想としては、
この頃のドイツって
まずユダヤ人が優秀な人種として優遇されていて
そこでソ連とかアメリカ人がやってきて彼らが力をもってナチスが迫害されて
っていう流れで
結局主人公みたいな軽い反ナチスがまだマシだったようで
それでも生活はめちゃくちゃになって生きるのもやっとっていうのが本書でとてもリアルに伝わってきて
ナチスだけが悪いみたいな印象を受けがちやけど100%ナチスが全ての責任を負うべきとも思えなかったなって
もちろん悪いのは悪いけど
第二次世界大戦っていろんな国がそれぞれの動きをして覚えることも多かったから感情移入のしようもないし、用語を覚えるだけの勉強でスルーしたけど
こういう本を読むと一回じっくりと考えさせられるなぁって思うし
内容が面白いからそれが嫌じゃなくなるし
こういう本を読むのもたまには大事だなぁって
一生かけても自分には絶対書けんけど