本屋大賞にノミネートされ、2020年に映画化された作品
話は、1・2章と3・4章に分かれていて
1・2章では不妊であることが発覚した夫婦が不妊治療を行っても効果が出ず、養子をもらうことになり、その子と3人暮らしの日常を過ごしていて養子でもちゃんと親子として過ごしていた。そんななかその子の母親だという女性から子を返すかお金を払うかしてほしいと電話がきて…という話
3・4章では、1・2章で出てくる養子の母親視点で書かれていて、子どもを生むまでと生んでから1・2章で電話をかけるまでの話
辻村深月さんの本は好きな本多くて久しぶりに読もうと思って読んでたんですけど
1・2章の雰囲気が苦手すぎて途中で読むのやめようかと思いましたね
親子愛が話の中心で養子の子どもを母親が信じて本当の親子と同じように過ごしていて
っていうのが苦手だったというか
母親が自分の子どもは絶対に正しいって言って
子どものもとの母親に対しても、あなたはこの子の本当の母親じゃない、誰だって言ってて
その正義感の強さと想像力のなさがめちゃくちゃ苦手で
こいつ周りにいたら絶対嫌いだわって思うからやっぱり辻村深月さんの作品は思春期の少年少女が主人公の方がいいかなって思ってたところで3・4章が中学生の母親主人公ってなって
これが面白くてずるいわーって
対比構造にしようとしてたならまんまとやられた
まあ中学生で子ども生んだら
そのまま幸せの人生でしたってなることの方が少ないよなって
そのくらいの可能性考えろよって思うから1・2章が嫌やった
でも3・4章の壮絶さは思ってたよりだいぶすさまじくて
お金が絡んできたり、反社会的なものが絡んできたり、早くに働き始めることのリスクって正直そうしたところへの距離感が必然的に近くなるのが1番あるよなって思いますね
不妊治療については川上未映子さんの『夏物語』のときにだいぶ考えさせられたけど
この本はどちらかというと中学生での妊娠の方が考えさせられたなぁって
世間的に見て中学生高校生くらいの年齢で子ども生むのが否定的に見られて
20代〜30代の結婚と妊娠が肯定的に見られて
30代〜40代くらいの独身が否定的に見られて
もう無理よって思うよな
特に子ども生むことに対しての否定的な感じは年齢を問わずにおかしいよなって
新しい人が関わってんやぞって
もちろん積極的に促すのは違うとは思うけどね
経済的に
でももうそうなったらやっぱり肯定的にみたいよなってどうしても思ったな
そりゃ否定的になって誰も信用できんでよくわからんことにもなるわって
どうせ1・2章の親みたいな奴があの子がさ…とか噂するんだろって思うわ
消えろーーーっていう思いが爆発するわ
本全体の感想書きたいのにどうしても最初の不快感が消えないわ
読後は良かったのにな