芥川賞受賞作
受賞のとき筆者は20代前半で
筆者自身不登校で高校中退しててと色々あった方みたいですね
話は、主人公のルイがスプリットタンのアマと出会って、恋人となり、スプリットタンにするために舌にピアスをして穴を拡張していったり、身体にタトゥーを入れたりする
そんななかアマが事件を起こして…という風に進む話
これまでに読んだことないくらい過激すぎる描写が多くて性描写とか暴力描写とか
読みながら痛い痛い痛いって思い続けることになるんですけど
全体的なアンダーグラウンド感とか空虚感とかがほんとに切なくて虚しくてとても好きな雰囲気だなと思いましたね
特に好きなポイントが
ルイとアマの2人それぞれについて現状どうしようもないような状況に置かれていることは詳しく書かれているのにそれに繋がるバックグラウンドが語られてなくて
過去に何かあったことのは書かずとも伝わってくるんでわざわざ書いてない感じがわざとらしくなくて良いなと思います
この本読んでて不思議に思ったことがあって
タトゥーって身体に絵を描くじゃないですか
あの文化が反社会的な人たちの間で広まってるのってちょっと納得いかんですよね
おしゃれで貴族とかに真っ先に流行りそうなのに
身体に多少の痛みを伴うからなのか
貴族の身体を加工すること全体に抵抗があることだったのか
アートと反社会は陰鬱な点で結びついてるんですかね
不思議だなぁ