いやー迷った
普段清純派でやらせてもらってるんで
どうしようかと
この感想書くかと
何なら買うのも恥ずかしかったから他の本と本の間に挟んで買ったんですけど
この本の雰囲気がとても良かったので書こうと
で、そもそも読もうと思ったのがですね
文藝賞受賞作だからなんですけど
あんまり見ないんですねこの賞の受賞作
芥川賞とかなら結構見かけるんですけど
ただ好きな作家さんが割と受賞されているので見かけたら買うことにしてて
でもタイトルも作家名も正直ちょっと気を衒ってる感すごくてあんまり読む気にならなかったんですね
で、あらすじを見てみたら『ふがいない僕は空を見た』っぽいし、評価も高いしで読んでみた
内容は、美術学校に通う主人公とそこの美術講師の中年の主婦との不倫の話
この話の特徴としては、登場人物が一応他にも出てはくるけど2人に焦点が当たりきっていて2人の世界観を直接感じられるような構成になっていたり、感情の起伏がそこまで大きくないのがほとんどで大部分が漫然とした雰囲気だから気怠さみたいなのが先行してるのが主題にあっていたりという感じですかね
で、好きなところというのが不倫相手の旦那さんが出てくるところで
本来であれば修羅場なんですけど
旦那さんがとても良い人で
日常の一部としてその場面が溶け込んでいるんですよね
それがどこか切ない気もして良いなって思いましたね
タイトルがタイトルなだけに過激な感じがあるのかと思えば全然そんなことなくて
過度に誇張されることもなく不倫というテーマとそれに沿った主人公の心情の変化が流れるように書かれててとても読みやすかったですね
全体的に黄昏のような雰囲気で不思議ですね
読んで良かったな