2019年本屋大賞第2位の本
小野寺さんの本は初めて読みましたね
内容としては、両親を亡くして大学を中退し、惣菜屋で働き始めた主人公とその周りの人々との話
この本は本当に『ひと』と言わざるを得ないですね
うわーめっちゃ『ひと』ーって読みながら思う
そういうわけで一人ひとりの『ひと』に焦点を当てているっていう点は好きな感じでしたね
で、1つ言いたいことがあって
この本割とレビューが厳しいものが多くて、その中に会話ばかりだし、情景描写も少ないし本屋大賞にノミネートされるのがおかしい作品みたいな書かれ方してるのがあって
それってとても的外れというかナンセンスな指摘だと思うんですよね
確かに芥川賞の作品がありきたりな会話ばっかで情景描写も一切ないっていうのは問題だと思うんですけど
個人的にテーマと文体の一致って大事だと思うんですよね
例えば作品全体を通して主人公の目線から書かれてて、地の文で難解な言葉遣いと細かな情景描写を描いてるのに会話文になったら急にIQ下がるみたいな
それって読みづらいし、変な感じになると思うんですよ
で、今回主人公が両親亡くしたばかりの20歳くらいの人なんで、会話文多めの情景描写少なめはとても自然だと思うんですね
これで情景描写が中途半端に入ってくると、いや心に余裕あるやんかってなるんでね
まあそういうわけで嫌いじゃない小説だったんですけどやっぱり爽やかな小説って自分には合わないかなって
とても読みやすいし、わかりやすいけど毒を欲する自分がいるんですよね
嫌な奴は出てくるんですけど
さらっと本を読みたいならいいかな