活字中毒者の禁断症状

引きこもりが読書感想文を提出するブログ

良い人が自らの人生に幕を下ろすこと

芸能人や身の回りの人が自らの決断で亡くなったときのインタビューで良い人だったのにどうしてという人を散見する。

これは良い人の定義を考えるとおかしいと思う。今の社会において良い人は、人のことを悪く言わなかったり、私利私欲の雰囲気がなかったり、不平不満を言わなかったりする人のことを指していると思う。結局これは、(相手にとって都合の)良い人だと思う。


大抵の人であればそれなりの欲もあるだろうし、周りへの不満も多少はある。ただ内向的な人はそれを外に出さないから様々な感情を自分自身に向けるようになる。そうすることで周りから(周りにとって都合の)良い人だと言われる。そうすると余計に当人は外側に感情のベクトルを向けることが難しくなる。この連鎖が続くと感情の吐き出し方すら分からなくなり迷っても悩んでも独りで抱え込むことを余儀なくされる。その結果物理的にその連鎖を止めることでしか解決の糸口を見つけることができなくなっている気がする。


自分とはいえ1人の人をそこまで傷つけている人を良い人として社会全体が認定し、それを良しとしているのは違うと思う。

自分自身昔は良い人なんて言われなかったのに感情が希薄になって以来良い人と言われるようになった。障碍が理想とされる世の中なんておかしい。


人の性格はそれぞれだから内向的な性格なのは仕方ないと思うが、相手の心中も想像せずに自分の都合に良いからと言って無自覚に良い人なんて言うのはあまりに無責任な気がしてしまう。

本当に良い人を苦しめている人はその人を良い人だと思って言ってしまってる人だということに気がついてほしいと思う。