活字中毒者の禁断症状

引きこもりが読書感想文を提出するブログ

言霊呪術

本を読んでると言葉って怖いよなって思う。書いてある言葉と声になって伝わる言葉には両方魂っていうほど強くはないけど確かに力はあるよなって思う。僕が自己啓発本を嫌いな理由がまさにそれだ。自己啓発本はまず自分はすごいですよアピールから入って、次に価値観の限局というか、これをやる人は素晴らしくてこれをやらない奴はダメな奴だみたいな決めつけをして、それで最後に啓蒙的な言葉を並べるみたいな流れが多い。全く決まり切ったことじゃないのに断定的な書き方で書かれていることが多く、うわーあなたの言う通りです、私全然わかってなかったですって思わせようとしてくるのが気に入らない。

そもそも自分がすごいかどうかは周りが判断するし、1つの職業とか立場しか経験してないのに経験したことない職種まで暗に否定してるのが意味わかんないなと感じるし、価値観が多様化してるなかで人の価値観について完全否定するのは気に入らない。


基本人の言うことは疑いベースで聞いているからこう思うけど、そうじゃないちゃんとした人は言葉の力みたいなのに影響されるところは多いだろうなと思う。これがいい、これは今世紀最大だ、こうするべきだ、これは空前絶後の事態だ、これが普通だ、これはみんながやっていることだみたいな。そういう言葉に左右されるのって大変だよなって思う。

実際自分で鬼滅の刃を見つけて見始めた人はどれくらいいるのかとかYOASOBIの曲の歌詞の意味を小説を読んでわかってるのかとか気になる。


あと自分で言ってることで事実みたいになってると感じることもある。よく自虐的にコミュニケーション障害とかいうけど実際のところはそうでもないよなって思う。コミュニケーションって周りに対してただひたすらにデカい声で話すってことならコミュニケーション障害だけど、実際コミュニケーションで困ったことないしなって。面接とかに関しては座学なんかよりわかりやすくて理屈の押し付けって感じでもないから好きだしな。


言葉っていい意味でも悪い意味でも人をある程度縛ると思う。素性もよく分からない奴が断定系で喚き散らすせいで動かされる人が多い世の中は嫌いだな。