あらすじ
音楽を作る雪子の幼馴染の薫は発明家として高校時代から活躍し始める。しかし薫の効率的な考え方は私生活にも広がっており、人間性を重視する雪子との価値観のズレは広がっていき…という話
朝井リョウさんの小説あんまり好きじゃないところがあったんですけど読み方わかったら楽しめた
人間関係とか心理描写とかに着目するんじゃなくて思想に着目したら楽しめる
ではこの話を読んで考えたことを紹介
効率的であることと人を重んじること
そしてAIの究極性について
登場人物の2人が完全に重視するものが違う
人ってそんなにわかりやすく二分されることなんてないから現実的じゃないように感じてしまう部分はありつつも
最近これまでよりもちょっと人の役割が分かれているような部分もある気がする
AIと人間って結局得意なものがあるっていう部分では似てるのかもなって思った
まあそれは置いといて
登場人物の2人は効率的にAIを使って音楽を再現することとと人間らしく考えて曲を作ろうとすることでぶつかるんですけど
この2つの対立構造って難しいよなあ
確かに結果的に出来上がったものの完成度で言ったら
AI使って効率的にした方が良い時があるのもわかる
でもやっぱり自分は人と心に興味があるから人間が作ったものをその人の人生とか考え方を含めて楽しみたい気持ちが強いなあ
全部説明しようと思ったら説明できるのって不安になる
物事の有限性を強調してる気がして
だから何事にも逃げ場作っといてほしいよな
って思いますね
あと最近創作物をAIが代替する傾向があると思うんですけど
小説とか音楽とかにAIが使われるのってあんまりメリットない気がすんだよなあ
人工知能が人の色々を奪うってより
人が人工知能に影響受けて人工知能化してしまいそうっていう意味で
もちろん人類全体の考えが限局していくことで全く違う考えが生まれる可能性はあると思うけど
AIを研究することは色んなメリットがあるけど
人の心との相性はあまり良くないと思うので
使う方向性は慎重に考えていかなきゃだよな
今の潮流の先のシンギュラリティって人があまり考えずに人工知能使って自分たちの精神を苦しめていく流れのような気がするので
もう本関係ないな
本当の読書感想文か