活字中毒者の禁断症状

引きこもりが読書感想文を提出するブログ

【読書感想文】ペンギン・ハイウェイ / 森見登美彦

ブックオフに行ってペンギン・ハイウェイっていうタイトル見るたびに

心の中で、ペンギン・ハイウェイだ!!っていう映画の男の子のセリフを真似して言ってしまう癖が煩わしくて買った


森見登美彦さんっていう作家さんは知ってて、Wikipediaで調べたら京都大学の理学部か農学部の出身で

これは純文学っぽい感じで俺の文才はこんなもんですよ?っていう手腕発揮してる感が物語の合間に見え隠れするタイプの小説なんかなって思ってたんですけど全然そんなことなかったですね


むしろ完全にファンタジーでアニメ映画との親和性が高いのが納得ですね

ただディズニー恐怖症とジブリアレルギーを患ってる私的にはところどころ

うわー眩しいー、ごめんなさいー

って思って目を細めないといけないところもありましたね


突如街に現れたペンギンたちの謎を解こうって感じの話(ペンギンかわいい)

残念ながら主人公たちが頑張って謎を解こうとするのをかわいいと思えるほど私の心の温度は高くないですけども、話の流れは分かりやすいし、物語の空気感に不快さとかが全くないし、点と点が線になる感は心地いいですね


やっぱペンギンじゃないとダメですよね

なんで街に?って思わせるには環境に順応できない動物じゃないといけないけどそこで怖い動物出しちゃうともっといろんなこと気になってしまうから

そうするとペンギン・ハイウェイアンモナイト・ハイウェイくらいしか選択肢なくなりますよね


缶投げたらペンギンになっちゃうやつ、モンスターボールみたいで好き(ペンギンかわいい)

このシーン映画で観たい







【読書感想文】羊と鋼の森 / 宮下奈都

君の膵臓をたべたい好きなのに本屋大賞2位なんやな

→1位じゃないんよな

→なんで1位やないんや

→1位読んでみよ

→読んだ


これはカタンの話だ、疑いの余地なし、チェックメイト

って思ってたけど実際には調律師の人の話で、主人公はピアノ弾けない人だけど調律師になったよって話


最初の方でピアノの音を聞いた時に森が浮かんだみたいな表現になるところあって

蜜蜂と遠雷読んだ時みたいに、面白くても頭の隅でそんなわけねえだろって思いながら読まなきゃいけないのかって思ってたんですけど仰々しい表現はそんなになくて音楽通暁系にマウントされてる感なくて助かった


実家にピアノはあって、調律師のおじさまが年に一回くらい来てたけど加齢臭の印象が強くて繊細な作業とか全く覚えてないのは申し訳ないな

こんなかっこいい感じには一切見えんかったなって


あとピアノあるところに調律師ありって感じで全国各地に調律師が点在してるって思うとなんか面白い

有識者が旅行すると

こ、このエリアはあの有名な方の調律領域なのかってなるんかな


自分で弾く楽器を他の人に委ねないといけなくて委ねる相手はピアノを弾けない人のこともあるって考えると奥が深い楽器ですよね

ショパンとかベートーヴェンとか有名なピアノ関係の方々の影には有名にはなってなくても素晴らしい調律師の存在もあったんかなって思うとなんか粋でかっこいいなって思います


音楽は複雑ですね

聴覚が失われないうちに音の聞き分けとかちゃんとできるようになりたいな





【読書感想文】蹴りたい背中 / 綿矢りさ

芥川賞 最年少 検索

19歳 綿矢りさ 蹴りたい背中

うわっヤバっ聞いたことあるやつやし

読もっ

で、買った


これ19歳で書いたやつやし純文学なんですよね、どうなんやろうなって

でも蹴りたい背中ってタイトルは惹かれますよね

背中に対して抱く感想ってだいたい

広い or 蹴りたい

ですからね

たしかに背中は蹴りたい


で、内容自体はアイドルオタクと斜構え少女?って言うと軽薄な感じするけどまあいいや

学校にいる主人公の目線がとてもリアルで

ってまあ当然なのかもしれないけど

学生時代を懐古して書いたカリカチュアみたいな感じしなくて純粋に良いなって思いましたね


これもう20年近く前?の話だから所々時代を感じさせるところはあったけどそれも逆に良い味出してるみたいになってて綺麗だったな

途中で背中蹴ったやん、どうするん、って思ったけどまた蹴りたくなってくれて安心しましたね


純文学の中では1番好きだったなぁ





【読書感想文】舟を編む / 三浦しをん

何年か前の本屋大賞だよなこれ

本に全く興味なかった自分でも聞いたことあるぞ

210円やし買ったろで買った


テーマが辞書作りっていう共感ポイントゼロのテーマなのに面白かったですね

いや個人的には辞書とか言葉の意味とか見るの好きだから分からなくはないけど、そうじゃなくても面白いと思えそうな感じがしましたね


まずタイトルの舟を編む

造船の話やと思って、いつ舟造り始まるんかなって読んでくと

『数多ある言葉の海を渡るのには辞書という舟に乗る必要があって、その舟には穴が空いてたらいけない』

みたいな台詞があって

うーわ、お洒落な方の舟を編むやん

お洒落すぎて脳内BGMでSuchmos流れるわ

って思いましたね

実際に言ってるやついたら、こいつ素面か?って思うだろうけど小説になったらこういう細部の表現の美しさが綺麗


あと出てくる登場人物がみんな良い奴なん

何これ

良い奴って言っても良い奴の押し売りじゃなくて無理のない範囲でリアルな範囲で良い奴なんですよね

こんな職場に就職したいな


悪役キャラみたいなの出てこないし、読み終わった後喜怒哀楽のどれにも分類されない感情になるのにちゃんと面白いんよな

不思議やなって思いました


最後に本読み終わって本閉じてもお洒落なのズルい






【読書感想文】麦本三歩の好きなもの 第二集 / 住野よる

麦本三歩買った、読んだ、誰か忘れたけどSNSで本の感想呟いてる登場人物がいて、

それええやん、やろって思ったからやります


住野よるさんは数少ない全作品読んでる作家さんでとても読みやすいんですよね

体にスッと入ってくる、ミネラルウォーターみたい

その中でも麦本三歩は特にめちゃくちゃスッと入ってくる、生理食塩水みたい

たぶん読む前と読んだ後で脈拍数とか血圧とかが全く一緒


この本が面白いか、面白くないかでいうとどちらでもない

この本を買って良かったか、悪かったかでいうとどちらでもない

この本をオススメできるか、できないかでいうとどちらでもない

そんな小説


本当に何も大きいことが起こらない

起承転結がなく、承承承承って感じ

あんまり本を読んでこなかった自分みたいな人にとっては読みやすいな、昔の自分に勧めたら今頃もっと教養に富んだ人間に成長してくれていたかもなと思いますね


あと日常をそのまま切り取ってきた感じだから現実逃避したかったり、パラレルワールドに飛び立ちたくなったりしたときは読みたいかな

これを読んでるときは無心に近い状態なれるしな


麦本三歩は辻村深月が好き←分かる

麦本三歩は寝るのが好き←分かる

麦本三歩はパーティーが好き←理解不能

って思いながら読んでると2時間くらいで読んだんかな


第三集があっても買うんだろうな

その時は第一集のときみたいにサイン本が良いな



奨学金もらってる人の生活水準が割と高いのが気になる話

さて、意地でも奨学金はもらわないカサイですけども。


これはずっと思ってるんですけどね

奨学金はどの程度の生活水準を送りそう人がもらうべきなのか

って


大学だと周りの人そこそこ奨学金もらってる人がいるんですけど奨学金もらってる人に限って色んなところ行ったり色んなもの食べたりしてんな

っていうところに違和感があったんですね

本当に貧しいか

って疑問があって


もし今の生活水準がだんだん下がってくるとして、僕が奨学金貰うと決断するレベルはどこかっていうのを考えたんですね


まず部屋に関しては

正直4畳の風呂トイレ共同までなら受け入れるかな

って

普通のアパートでね

本を置くスペースとギター置くスペースがあればあとは正直あんまりいらないかな

って


次に食事に関しては

お菓子一切禁止、外食禁止、一日2食、経済的に作れる料理3パターンくらいなら受け入れられるかな

そもそもあんまり食べることに執着がないんでこれくらいならそこまで苦痛じゃないと思うんですね

ただ飲料水は水以外も飲みたい


最後娯楽に関しては

スマホと本以外なくても可

って思いますね

っていうかバイトがストレス発散の生活してるからそもそも娯楽とか求めてないですね


こう考えると今の自分めちゃくちゃ恵まれた生活してんな

っていう話じゃなくて

奨学金問題なんですよ


奨学金もらってるやつが好き勝手旅行行ってんじゃねえよとかお菓子買いまくってんじゃねえよ

って言いたいわけじゃなくて

(度が過ぎてたら少しはあるけど)


もっと生活ギリギリな人とかに多めに行き渡らないのかな

って思うんですよ


学費払うために一生懸命バイト掛け持ちして娯楽もセーブしてみたいな人がいるにはいるじゃないですか


偽善的にはなるんですけど

過剰なお菓子代とか旅行代とかが上手いこと経済支援としてそういう人に渡らんもんかなってモヤモヤするんですね


モヤモヤ



吹き溜まりリラックマ

弱めの小麦アレルギーだがパンを食べる。毎日朝と昼、たまに夜も。本当は肌が荒れるので控えないといけないが安いからつい食べてしまう。他のアレルギーと比べるとあっこれ死ぬと思うレベルじゃないので自分を許してあげる。


そんな毎日のパンは同じコンビニで買う。決まってチョコチップスティックとメロンパン。惣菜パンは他のアレルギーが付随するので食べられないので選択肢はもともと少ない。そんな行きつけのコンビニでは年に1〜2回リラックマキャンペーンを行っている。対象期間の1ヶ月くらいの間に40個のパンを買ってしまったらリラックマのグッズを受け取らないといけないというものだ。


僕の食生活がパンに支配されてからこのキャンペーンは4回行われた。

第1弾リラックマプレートっていう皿だった。食器をあまりもっていなかったので勇気を振り絞って店員さんに交換してくださいと言って自ら交換してもらった。僕はそれまでもほとんど1枚の皿しか使っていなかったのでその皿は結局あまり使わずにしまっている。


第2弾はランチョンマットだった。ただパンゲージが35くらいになった時にこのままだとパンゲージが貯まってしまうと思い、別のコンビニに行ったのでランチョンマットはもらわなかった。パンゲージが40に達しても商品に交換していない場合はレジの画面が毎回過剰なまでに達成おめでとう!と祝ってくるのだ。それを避けたかった。


第3弾はリラックマボールっていうボールと食器の間みたいなやつだった。パンゲージが貯まってしまったら別のコンビニに行こうと思っていてあまりゲージを気にしていなかったが、ある時レジのお会計を終えたときに少々お待ち下さいと言われた。何かあったのかと思い横の画面を見ると過剰演出がなされているではないか。まさかと思い店員の方を向くとリラックマ感100%の箱を持っているではないか。受け取りが強制になったのか?いや要らんのです。その中途半端な形状の食器は何に使えばいいのかわからんのです。とも言えずに受け取ってしまった。今は家の端でパンドラの箱になっている。


第4弾はリラックマブランケットだった。レシートでリラックマグッズの開催を知ると今回は全開みたいな失敗は犯さないと決意した。毎回パンゲージを確認する。今は34だから5個まではセーフだ。食パン1つ、チョコチップスティック3つ、メロンパン1つの5個なら大丈夫だ。次回ここのコンビニに来るなんて失態をしなければリラックマの呪いを受けることはない。勝った。この戦いに勝った。

そう思いレジで会計をした。すると店員さんが少々お待ちくださいと言う。おい待て。そんなはずはない。まだパンゲージは39のはずだ。ふとレジ袋の中を見る。なんということだ。チョコチップスティックが4つ入っているではないか。何をやっているんだ俺は。やめてくれ店長さん。夢の中で2回ほどバイトをしたときにお世話になった店長さん。あなたが1番僕がリラックマグッズを求めてパンを買っているわけではないと知っているはずでしょう。そんな願いも通じずリラックマブランケットを受け取る。これまでのやつより明らかに大きいのでレジ袋にも入らない。周りから見たらリラックマブランケットが欲しくて無理してパンいっぱい買ったやつアピールをしてるみたいだ。ビニール袋で隠しながら急いで帰った。もちろん開封はしていない。


行き場のない吹き溜まりリラックマグッズたちが今日も僕の家で眠り続けている。