オススメされたので読んだ
話は、30歳を過ぎてもなお結婚をせずに会社以外では1人で過ごしている主人公。主人公は頭の中にAという話し相手がいてその話し相手と話す日々を送っている。その状況の中で、同じ会社の男性にご飯を作ってあげるような関係になって…という話
これまで読んだ綿矢りささんの作品に出てくる男性ってどいつもこいつもロクでもねえやつばっかりって印象だったんですけど
今作ではちゃんと良い人が出てきて驚きですね
ちゃんとしてる!?ってなりましたね
ただちょっと不満なことがあって
この実写映画がね、コメディーという分類にカテゴライズされてたんですね
ということはですね
頭の中の人に話しかけて過ごすシーンとか
1人で食品サンプル作ってるシーンとかで
どうせそんな気持ちもわかんねえ奴が笑って
この映画ウケたわーとか言ってんだろ
って
そう思うと許せねえですね
コメディーじゃねえよドキュメンタリーだよ
って言いたい
まあそんなことは置いといて
この話は特徴的なキャラクターは誇張して書かれている感じがありまして
外見の良さに縋って生きている人とか人を世話することが好きな人とか
そんななかで主人公の相手の男性の性格にあまり誇張が感じられなくて
でもそうすることでかえって魅力的になっているようなのがこのくらいの歳頃の周りの人の見え方なのかなと思いますね
人はある程度歳を重ねると大きな魅力を持っていることより大きな欠点を持っていないことを重視するんですかね
大人って感じするなぁ
そういえば綿矢りささんの作品で本作みたいにすっきりとした終わり方って珍しい気がしますね
結局一人で生きるのが一番だねってならなかったのは心境なのか綿矢りささん自体が人生を積み重ねることでそう考えるようになったのか
少し主人公が独りで自分の運命と向き合う印象が強かった綿矢りささんの作品でこういう結末で終わるようになったのはそれ自体が救いとなる印象ですね
まだまだ読もう