2011年、芥川賞受賞作品
話としては、中卒で友達も恋人もいないまま、その場凌ぎの日雇い労働をして過ごしていた主人公の貫太が船に荷物を載せる日雇いバイトである専門学生と出会って友人になって過ごすひと夏と少しの物語ですね
表紙が真っ黒なんで難しかったり、怖かったりするんかなって思ってたんですけど
全然そんなことなかったですね
で、主人公めっちゃ嫌い
私小説だから筆者本人なんですけど、
自分が嫌いな性格全てを注ぎ込んだような性格してる
家賃払えずに追い出されることに文句言うし
友達に恋人がいるって分かったら態度変えるし
すぐ人にお金借りようとするし
色んなことを全て人のせいにしようとするし
よく小説書ききるまでになったよなって思います
読みやすくて文章表現とかも評価されるのわかるんですけどあまりにも主人公嫌いになれるなって思いますね
自分なら殴り合いに発展しそうなのにこの本に出てくる専門学生ヤバ良い奴
絶対金なんか貸したくないけどなって思います
でも満たされないことって際限なく悪い方向に人を引っ張っていく感じしてちょっと怖いですね
同級生が船によくわからん荷物詰め込んで昼間から酒飲んだくれて港で寝るのが幸せって言ってたの思い出しましたね
幸せって思えるのは向いてるんだろうなって
この本の主人公みたいじゃなくてとても良いなって思いますね
船に荷物乗せる仕事でもやっぱり資格の有無とかで待遇変わって些細な上下関係が気になるもんなんやなって思うと結局人間関係とか人間社会って行くところ変わんないでしょうね
まあ結論としては主人公が嫌い