いつかの本屋大賞の1位の作品ですね
話としては、一般市民である主人公が総理暗殺の犯人に仕立て上げられて警察から逃げる話
と、あらすじを簡単に書くとこれだけシンプルなんですけど
めちゃくちゃ面白かったですね
登場人物一人ひとりのキャラの良さと見事な逃走劇と伏線回収と
単行本で500ページを超えるんですけど一気に読めましたね
主人公の周りの人々と主人公が、それぞれ人柄がよくわかるような人の繋がり方をしていて
なんかすごい良いなって
節々で友人が逃走を助けてくれるような行動をして、そこまで人を信じてるのもなんか良いしって
人の汚さみたいなものはあるにはあるけど主人公の周りには不自然にならない程度になくて
本当に綺麗な印象ですね
ただ本当に良いのが
連続殺人鬼とか街中の不良とか
普段の生活であれば敵というか味方ではない人たちが味方で、警察とか国とかが敵でっていうのがとても面白くて
特に連続殺人鬼はキャラ人気投票なんかあったら絶対上位来る奴やんってなりますね
いちいち粋な感じがかっこいい
そしてまた本の最初で出てきた登場人物とかもくまなく関係してくる感じが伊坂幸太郎さんらしいというか
本全体で綺麗な正方形を塗りつぶしているような伏線回収の仕方で
余すことなく使う感じがすごい
どうやって書いてるのかが気になりますね
あーあの設定使うの忘れてたわとかならんのかなって
小説における疾走感ってこういうことなんだろうなと思う作品でしたね
読み終わって何一つ淀みのない気持ちにしてくれるような爽快な本でしたね