芥川賞候補作になり、映画化もされた作品
あらすじ
恋人との口論の末、オーバードーズをした主人公。目が覚めると精神科の閉鎖病棟に入れられていて、手足を固定されていた。そこはクワイエットルームと呼ばれる、他者に危害を加える患者が入れられる部屋だった。主人公は精神科でオーバードーズ、鬱、拒食症などの患者たちと関係性を築いていく…という話
めちゃくちゃ読みやすいし面白い
主人公のノリがずっと軽くて
閉鎖病棟の患者たちを変な人っていうくらいで明るく捉えられるのが小気味いい
面白いところを2つほど
1つ目は何と言っても登場人物の多様さですね
オーバードーズで入院してる栗田さん
拒食症だけど食べ物を食べる意欲のあるミキ
お金に貪欲な西野さん
拒食症でセレブ室にいるサエちゃんと
同じくセレブ室にいて18歳なのに5年半入院している愛ちゃんなど
登場人物覚えるのが苦手な自分でも人物像がはっきりしてるから覚えやすいし
何か起こった時に誰がどういう理由で起こした行動かっていうのがわかりやすい
2つ目は
オーバードーズに至るまでの主人公の話
軽い感じで書かれているからオーバードーズまでの話はあんまり深掘りしないのかと思ったら
前の旦那との結婚から離婚と今の旦那との出会いとその他諸々について
流れが納得できる形でちゃんと書かれていて
本自体あんまり長くないのに主人公の人物像と歴史までちゃんとわかって一冊の本を読んだ満足度が高い
松尾スズキさんの作品面白そうなの多いんよな
買お