活字中毒者の禁断症状

引きこもりが読書感想文を提出するブログ

【読書感想文】西の魔女が死んだ / 梨木香歩

#名刺代わりの小説10選

で、めっちゃ見るけどよく知らんなって思って調べてみて読んだ


絵本作家?児童書を書く方?なのかな

内容的には学校行きたくなーい

→おばあちゃん家に行きなさい

→おばあちゃんめっちゃすごい

→感化、改善、死

→ファンタジックエンド

って感じ


何となく星の王子さまに似た雰囲気だな

って思いまして、素敵な話なんですけど

どうしても自分がひねくれ者なわけで

大人が無知な子どもというフィルターを通して自分の人生経験とそこからくる思想を素晴らしいものだと主張しているようにしか感じ取れないんですね

もうこれは完全にこっちの心の腐敗のせいなんですけどね


で、まだ

#名刺代わりの小説10選

の1つがこれって言うんならわかるんですけど

1冊好きな本挙げてって言われてこの本挙げる人いたらたぶんその人とは仲良くなれない

小説じゃなくて自己啓発本読んだ方がその人に合うだろうと思う


心の余裕があるとき、心が捻くれていないとき、いろんなことを諦めていないときに読んだら心動かされることがあるんだろうなと思う

もう自分には手遅れで手の施しようがありませんでしたね


子どもにオススメとかなら分かるなって思う







【読書感想文】あの夏が飽和する。 / カンザキイオリ

魅力みたいなものを無条件に醸し出す人っていう印象が強いんですよね

自分から見たカンザキイオリさんって

実際見たことないし、顔も声も知らないけどエネルギーをすごくもってる気がして

どんな人か知りたい人ランキング1位ですね


この小説はカンザキイオリさんの曲の『あの夏が飽和する。』の続編的なポジションで、

内容的には、心に抱えたもののある人たちの葛藤と爆発と終着と言うのが良いのかな

中学時代に彼女を亡くした人、シングルファーザーで孤独な人、家族から虐待されている人たちの話


ちょっと思ったのは窪美澄さんの『ふがいない僕は空を見た』に空気感が似てるところがあるのと純文学的なところもあるかなって

話の中で色んなことが起きて

援助交際、万引き、殺人など

それぞれ加害者側の立場で引き起こっていて、それらを肯定するわけじゃないけど完全に否定はできないような苦しくなる気持ちにさせられる


これ読んで思うのは優しい人ってほとんどの場合何かしら抱えてるよなって

人に優しくするのって心に傷を負った経験がないとなかなか想像し難くてできないことも多いんかな

ただ優しくしたままで時間が過ぎると心の中のものが膨らんできていずれ爆発してしまうみたいなこともまた多いんだろうな

罪を犯した人たちに無口な人が多かったり、人が良かったのにって言われることが多かったりするのってそういうことなんやろうな

人に話を聞くって大事だな





【読書感想文】みかづき / 森絵都

まず第1に長い

文庫版で買ったけどもうこれモニュメントやんって

ただこの本のおかげで布の寸法間違えて作ったブックカバー使えたのは良かったけど


この本は2017とかの本屋大賞2位の小説で、

内容は塾の経営の話で最近50〜60年くらいの教育の変遷とともに教育一家の移り変わりが描かれてて

ドラマ化されてたみたいなんですけどイメージ的には朝の連続テレビ小説の感じがするなって思いますね

長さ的にも空気感的にも


塾でバイトしてるけど、戦後に塾は風当たり強かったとか、次第に予習中心になっていっているとか、個別指導が広まっているとかあんまり意識したことなかったなって

この本の最後は教育ボランティアについても出てきたけどそれもまた最近なんかな、増えていくんかな


で、この本の中でらぬき言葉の講師にめっちゃ怒るところがあるんですけど

それ読むと普段自分が

うーわ、ヤッベ。またコピーミスってんな』とか平気で言ってんのが恥ずかしくなったわ

って思ったけど、らぬき言葉は使ってないはず

セーフ


これ読むとそういえば学校って塾嫌ってるの思い出したな

塾なんて行くなみたいな雰囲気

個人的に塾の特に集団の塾って行きたいとは思えんかったな

クラスでみんなが同じ向きで座ってるのも嫌だったのに、高い金払って立場上の人たちに偉そうな口聞かれながら閉鎖空間に収容されんのが耐えられんかったな

すぐ逃げたもんな


そう考えるとこの本の最後のやつみたいな大学生とかがやってる教育ボランティアとか割と良いんかもな

お金かかんないし、いつでも逃げられるし、圧感じないし

そういうのに行く世界もありだったんかもな

まあ地元に頭の切れる大学生なんかおらんけど







【読書感想文】AX / 伊坂幸太郎

塾の生徒になんか面白い本ない?って聞いてオススメされたので読んだ


小説って大きく分けて3つくらいに分けられると思うんですよ

人間重視型・ストーリー重視型・情景やモノの素晴らしさ伝達型みたいに

それで個人的には人間重視型が好きなんですよね


で、AXのあらすじ読んだ時に普段は普通の人だけど実は殺し屋みたいな主人公って書いてあって正直面白くなさそうって思ったんですけどね

生徒がせっかく勧めてくれたのに読まないのはなぁって思って

で、読んだらまあ面白い

めちゃくちゃ人間の心理とかを的確に表してて人間重視型とストーリー重視型の中間ちょっと前者寄りみたいな

(全然3つに分けてない)


伊坂幸太郎さんの作品初めて読んだんですけどこれは人気なるわって

細かいところまですごくリアルなんですよね

伊坂さんって小説家兼殺し屋なのってくらい


ターゲットを手にかけるところも人をものとして見てなくて色んな葛藤とかもあってみたいな描写と信念の強さを感じるところ読んじゃうと殺し屋なのにこんな人身近にいたら惚れてるわって思うんすよね

絶対友達になりたいって思うんですけどその辺も上手くいってないのもまたリアルで


それで何と言っても終盤の展開ね

スッキリするし、天丼やんって思う

そこかぶせてくるかーってところもあるし

ラストの終わり方がとても好き

時系列的に言えば1番最初の部分がラストになるんかな?

あんまりそういう終わり方の小説読んだことなかったけどこんな暖かな気持ちになるかねって

人めっちゃ死んどるのになんで心が暖かくなるかねって思いますね


なんかあまりにリアルすぎて本当にこの世に殺し屋溢れてんじゃねぇかって思います

明日から腕っぷしに自信ありそうな人は全員殺し屋だと思って警戒しよ

それか類は友を呼ぶ的なことで殺し屋のもとに殺し屋が集まってる的なことか


物騒な友やな






【読書感想文】夜行 / 森見登美彦

なんか本の表紙がめっちゃ違和感あるんやけど何なんやろう

そう思っててしばらく見ててやっとわかって、

本のタイトルが『夜行』なのに配色が『花に亡霊』のサムネイルなんよ(ヨルシカの話)

泣きたい私は猫をかぶるの猫が跳んでる場面の色使いなんよ

って思いました

見てください


この本の紹介が怪談×青春ファンタジー

ってあって

それだけでもう面白くなさそう

絶対変えた方が良いやろって思います

というか怪談って言うのが少しずれる気がするんですよね

確かに読んでて不気味さとか不穏さは感じるけど、人が亡くなるわけでも幽霊が出るわけでもないし、怪談ってよりは奇譚かなって

あんまり変わらんか


内容は英会話教室の友達らの不思議な体験がそれぞれ同じ1人の画家の絵と関連してて、

その話が進んでいくと、昔の失踪事件と関連してたり、パラレルワールド的な展開があったりみたいなことですね


森見登美彦さんの作品は『ペンギンハイウェイ』と『夜は短し歩けよ乙女』に続いて3冊目なんですけど個人的にはアレルギー症状も出ずに1番楽しめましたね

森見登美彦さんは中途半端にリアルとファンタジーが混在してるんじゃなくて、ちゃんとファンタジー色強くて読みやすいですね


で、パラレルワールドって言えばまあありきたりっぽくなるんですけどそこに明暗がはっきり分かれた世界があるってのは面白いなって

しかもそれが絵で表現されてるってこれまたオシャレかよって

それで各々の話が各地方に散らばってるのもまた夜行ってタイトルにかかってて素敵ですね


この本読むと寝台列車とか乗ってみたいな

って思うけど実際寝るだけですよね

夜行バスで充分事足りるな

夜行バスの豪華なやつとかやとファンタジックな気持ちになれるんかな

今度の帰省のときにでも調べてみようかな


あとこの作品の中で連作の絵が出てくるんですけど現代の画家さんって連作描く人って割といるもんなんですかね

すぐに連想されるのが富嶽三十六景とか名所江戸百景とかなんですよね

1つのテーマを多角的に捉えて絵にしたものを現代で見ることができるのって共時性感じるから見てみたいな

全然知らんな画家の方とか





【読書感想文】まほろ駅前多田便利軒 / 三浦しをん

舟を編む面白かったな

三浦しをん オススメ 検索

→あー割と上の本がBOOKOFFにあるわ

→買ったろ、で、読んだ


なんでも屋さんの話で、

最初高齢者が未来を予想するって内容で

うわー出た出た年寄りはすごいぞ系小説だ

無理ー

って思ってたんですけど

あんまりそんなこともなく、日常系かと思ったけど思ったより物騒なんだけどなんか良いみたいな読後感

三浦しをんの世界観ってことなんですかね

水商売の方とかヤクザの方とか薬物関係とか出てきて割と綺麗事って感じはしなくて良いですね


なんでも屋さんって銀魂とこの本くらいでしか聞き覚えないんですけど実際やったらどうなんですかね

この本みたいに大体は掃除とかペットの世話とかってなりそうやなって思いますよね

普通店は店側は主体となってテーマを繰り広げてて、そこに客があくまでも提示された選択肢を受動的に選んでるみたいな構図だと思うんですけど

なんでも屋さんって客側が主体で労力がえげつないじゃないですか

その労力を使って何かを頼む人ってあんまいなさそうですよね

あとなんでも屋さんとか始めちゃう奴はたいていなんでもできないと思うし

商売としては最悪ですね


ただもし今郵便受けになんでも屋さん1時間初回無料って書かれたビラが入ってたらどうしようかな

たぶんあれだな1時間相手の人生のことを聞かせてもらう時間にするかそれかもういろんなツテ使ってAmong Us大会開いてもらうかだな

そう考えるともっと具体的な名前の方がいい気がするな、友達屋さんとか近所のお兄さん屋さんとか


友達屋さんは安かったら利用したいかもな


【読書感想文】銀座No.1ホステスの心をつかむ話し方 / 水希

水希さんの『銀座No.1ホステスの上品な好かれ方』を読んで、これなら自己啓発っぽくなく読めるわ、他の本も読んでみよ、で、読んだ


そもそもですね

結構女性向けの好きな男性の落とし方的な本をよく読むんですよね

っていうのも、男性って女性に比べて個人的に苦手なタイプが多くて1対1でもなかなか自分から喋れないんですよ

だからいっそのこと落とすつもりで喋るくらいの意識で喋って、相手に主導権取られなきゃいいんじゃないかって


この本には主に相手の何気ない言動からこっちがどういう言動を取ればいいのかってことがカウンセラーとホステスを合わせた立場から書かれておるんですね

例えば相手の五感の優先順位からどこを中心に食いつくべきなのかとか


自分が苦手な人は大体手玉に取りやすいですよとのことで

ってことは相手を良い気にさせてこっちが弄んでやればいいわけだ

そしたら相手にこっちの詮索をされなくて済むから家帰って、吐き気・頭痛・発熱等の症状が抑えられるってことだ


あんまり人前では出さないようにしてるんですけどね

苦手な人と無理に話すと生理的に無理ってことなんでしょうね、もう散々な体調になるんですよね

本物の社会不適合者ってこういう人のことを言うのか!って自分でも思いますよね


いろんな力を借りながらバファリンの服用量を出来るだけ少なくしていかなきゃ